なんだかなぁ

家族が疑心暗鬼になってる。お互いの本音がわからない。
父親のプライドとか、母親の偽善とか、
祖父の傲慢さとか、祖母の身勝手とか、私の無関心とか。
あっちの家庭もばらばらになりかけてる。
私はどうしてもあの若い夫婦を信じる気になれない。
悪気があるのかないのかわからないからだ。
彼らのせいで叔母と叔父が追い詰められているのを見るのはつらい。
どうすれば良いんだろう、この不自然な空気を。
悪い運命が押し寄せてきている。怖くて私は目をそらしてる。

どうせ取り繕うならもっと上手くやればいいのに。
中途半端な作り笑いが気持ち悪くて、私はリビングにいられない。
自滅するなら勝手にすればいいい。はやく帰ってしまえばいい。
もともと血のつながりなんてないのだ。

それでもあの、青ざめた叔母の顔を思い出すと胸が痛む。
痛み、苦しみ、悲しみ。すべてを一人で抱え込んでいるような…

いろんな人のエゴがいろんな人を傷つけている。
私はただ知らないふりをするだけ。
決り文句になってしまった「どっちでもいいよ」を口にするだけ。

私はバイクに乗った事も人を殴った事もないから
県内で有名な走り屋の気持ちなんてわからないし、
万引きや人の物を盗った経験もないから
窃盗癖の抜けない青年の気持ちもわからない。
妊娠した事もないから若い母親の気持ちもわからない。
結局そうゆうものなのかもしれない。
それと同じように、彼らだって私達をしらない。
最初に拒んだのはどっちの家だったのか。

学校に行けなかった。